奈良、旅もくらしも

奈良市観光協会「ならり」vol.30発行
~奈良市観光協会に聞いてみました~

奈良市観光協会さんに、観光協会のことや
「ならり」自体についてお話を伺いしました。

奈良市観光協会の冊子「ならり」Vol.30 春夏号が発行されました。今号の特集は「奈良の朝に会いに行く」。奈良公園の東エリアと、西の京周辺の西エリアの「朝」にスポットを当てた特集のほか、4月~9月までの奈良市の行祭事・イベントなどの情報が満載の冊子です。

-改めて、奈良市観光協会はどんなことをしている組織なのかを教えてください-

協会 奈良の観光情報をお伝えすることが中心です。全国各地に出張して奈良の紹介、ツアー会社などとの相談もしています。また、奈良大文字送り火、采女祭、薪御能など、奈良の伝統行事の保存会事務局も観光協会の仕事です。
社寺や地域との関係事業として、2014年から「奈良・西ノ京ロータスロード」、昨年の秋には「秋夜の奈良旅」という夜間参拝なども企画しました。
協会独自の観光キャンペーンも企画しています。今年の「なつの奈良旅キャンペーン」は「光とともに巡る 大人の旅」と銘打ち、朝と夜の時間帯の魅力を伝えるキャンペーンを実施する予定です。また、協会主催で「奈良満喫体験」というツアーも行っています。

-キャンペーンは毎年されているんですね?-

協会  キャンペーンはコンセプトが決まっているのですが、 冬は「エリア」、夏は「テーマ」で奈良に来て巡ってもらう企画をしています。2019年は「西奈良」をテーマに実施しました。

-観光冊子で奈良市の西部エリアの特集は珍しかったですね-

協会 そうなんです。奈良の観光というと、やはり奈良公園や近鉄奈良駅周辺地域に集中してしまいがちですが、西大寺より西のエリアにも美術館など、見どころがたくさん。西奈良の特集で紹介することができてよかったです。

「ならり」担当者、川口さんと大垣さんにそれぞれ観光協会、ならりのことについてお聞きしました。

大垣さん、川口さん

ー川口さんは今年度入社でこれまで観光とは全く違うお仕事をされていたとのこと。観光の仕事に就かれて1年、どうでしたか?-

川口 この仕事は地域の方との距離が近いので、とても楽しくやりがいがある仕事だと感じています。昨年・今年はコロナ禍の影響で、本来予定していたことができなかったりと、イレギュラーなこともあり、「コロナ禍で地域の方のためにできること」を念頭において動きました。観光の仕事は地域の社寺や事業者の方、観光客の方とダイレクトに関わることができます。人とかかわるのが好きな自分には向いていると思います。

-大垣さんは観光協会の前は海外でお仕事をされていたとか-

大垣 シドニーで編集の仕事に携わっていました。小さい時から奈良は憧れの場所。その奈良で観光の仕事に携われることがとても嬉しいです。

-奈良の観光の仕事に携わり、2年経ちましたがいかがでしょうか?-

大垣 「色々な人のスピーカーであれ 」ということを念頭に置いて仕事をしています。1つの点ではピンとこなくても、点と点をつなげて「これは自分と関係がある、興味がある」という意識をお客さんから感じられたときはとても嬉しいですね。

「ならり」について

-「ならり」自体について教えてください。現在は年2回発行されています-

協会 以前は年に4回出していて、うち1回は夏のキャンペーンをメインにした案内冊子でした。

-ずいぶん変わりましたね-

協会 そうですね。ページ数やボリュームも違ったのですが、年4回の発行はやはり大変でした。2019年から広報により一層力を入れて行こうという方針になり、年2回にして、読み物としての内容を充実させ、速報性はWEB/SNSで補っていこうとならりも刷新しました。2019年秋冬の西奈良からデザインと中身がガラッと変わりました。
ならりは30、40代を中心とした層に向けているので、見た目も若い世代に興味を持ってもらえるようなデザインに変えていきました。

-今回の「ならり」の特集意図は-

協会 観光協会が行うキャンペーンの中から一つの魅力を掘り下げるのが「ならり」の特集ページという位置づけです。今回のキャンペーンが「光とともに巡る 大人の旅」。奈良の朝と夜のキャンペーンをすることが決まっていたので、ならりでは「朝」にポイントを置いて魅力をお伝えしようと思いました。早朝から奈良公園で撮影をしているカメラマンさんに早朝撮影のポイントをお聞きしたり、社寺の方にも朝の空気感をお伺いすることができました。
現在はコロナ禍でもあります。日中の混む時間帯ではなく、人がまだ少ない時間に巡ってもらうことで、密を避けて楽しんでもらえたらと思っています。

-「ならり」は比較的若い層に向けた冊子とのことですが、その年代の奈良に対しての目線、感触はどういったものなのでしょうか?-

協会 若い方というか、20代、30代の方で最初から「奈良が好き」という概念を持って奈良に来ている方はあまり多くはないのかもしれないと思っています。たとえば、写真映えスポット、行ってみたいカフェ、鹿に会いたいなど、目的があって来るのかな?と。そういう方たちのために、まずは「こんな素材が奈良にあるよ」ということを出していって、あれも奈良にある、これも奈良にあると知ってもらいたいです。
「惹かれるものがある場所=奈良が好き」という流れになってもらいたいですね。先ほども言いましたが、点で終わらないように様々なことに紐づけ、新たなファン層の獲得に繋げていきたいです。

-色々な層に広げたいですね。また、「ならり」制作を通じて広がったことなどをありましたら教えてください-

協会 冊子制作を通じて取材先の地域の方や社寺の方とつながりができ、そこから観光協会主催のツアーに繋がっていくこともあります。今回でいえば、「西奈良」で紹介した瓦の専門家でもある帝塚山大学付属博物館館長の清水先生に、鬼瓦のツアーをしていただくことになっています。そのようにさらに広がり・つながりができることもありますね。

-前号からアンケート用のQRコードを付けて、アンケートをはじめられていますね-

協会 多くの方が回答してくださっていて、とてもありがたいです。奈良の冊子は数多くあるので、どのように差別化していくのかを考えていきたいと思っています。データを分析し、読者の声を取り入れながら作って行きたいので、皆様、是非今回もご回答お願いします!

-読んでくださっている方の意識も踏まえてこれからの内容を考えて行きたいということですね-

協会 せっかく作っているので多くの方の手に取ってもらいたいと思っています。実は前号からすべての配布先に川口さんが電話をして、冊子配布の状況などを確認しています。また新たに、どういう場所に人が行くのかなどリサーチして、これまで配布していなかった場所でも配布してもらったり。コロナ禍なので紙媒体の観光冊子を置いていただくのは難しい面もありますが、冊子を届けたい人への思いをお伝えすることで、新たな配布先も増えています。
配布していただけるお店や施設の方がいらっしゃいましたら、ぜひお知らせください。

-奈良市観光協会の皆様、お話ありがとうございました。-

奈良市観光協会 大垣さん・川口さん・胎中さん(胎中さんには今後インタビューでも登場して頂く予定です)

ならりVol.30 2021年春夏号は、観光案内所、駅、観光関連施設、旅館・ホテルなどで配布しています。
ぜひお手に取ってご覧くださいね。

「ならり」はwebでも閲覧可能です。こちらからご覧ください。

奈良市観光協会

最終更新日:2021/04/18

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