奈良、旅もくらしも

講座「奈良、過去と現在をつなぐ」

奈良の歴史・文化・自然の魅力を体験を通して知っていただきたい—。

奈良のファンを増やす活動を続け、昨年10周年を迎えた「NPO法人 奈良好き人のつどい」の奈良文化歴史塾。今年はコロナ禍ではありますが、万全の体制をとりながら「奈良、過去と現在をつなぐ」をテーマに開催しています。

講師は、半蔵門ミュージアム館長・帝塚山大学文学部文化創造学科客員教授、奈良文化歴史塾の塾長でもある西山厚先生。優しい語り口調で、講座を通して心地良よい奈良の歴史の旅を演出してくれます。

2021年7月7日(水)に開催した第1回の内容は、「疫病をこえて ー歴史に学ぶ」。

西山厚先生

新型コロナウイルスが流行し、私たちは今回、疫病の影響を初めて受けているように感じていますが、はるかむかしにもたくさんの人々が経験していたこと。そして数十年に1度は流行病というものがあること。その歴史を『日本災異志』や『続日本記』を紐解きながらのお話でした。なぜ伊勢神宮が生まれたのか、なぜ大仏が生まれたのか、また、今も地域に根付く行事が疫病をきっかけに始まったことなど。「疫病」という視点で過去と現在がつながる内容を知ることで、漠然と抱いているコロナへの不安が少し和らいでいくように感じました。

第2回、第3回は、視点を変えて「奈良、過去と現在をつなぐ」をテーマに講座を開催します。
ご興味のある方はぜひご参加ください。


第2回 2021年9月8日(水) 聖林寺の十一面観音像をめぐって
第3回 2021年11月10日(水) 奈良の仏像と写真

時間:各10:00〜11:30
参加費:各3,500円(奈良好き人クラブ会員は2割引)
会場:ホテル尾花(奈良市高畑町1110)

申込:narasukibitoclub@gmail.com より、件名(奈良文化歴史塾 講座申込)、氏名、電話番号、年齢、郵便番号、住所、メールアドレスを明記の上お申込みください。

※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、ご入場時には、消毒、マスク着用、検温を徹底させていただいています。また、新型コロナウイルスの感染拡大が予想される場合は、やむなく講座を中止する場合がございます。


講師 西山 厚(にしやま・あつし)

帝塚山大学客員教授 半蔵門ミュージアム館長 奈良国立博物館名誉館員

徳島県鳴門市生まれの伊勢育ち。京都を経て、奈良在住。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。奈良国立博物館で学芸部長として「女性と仏教」など数々の特別展を開催。主な著書に『仏教発見!』(講談社現代新書)、『僧侶の書』(至文堂)、『語りだす奈良 118の物語』『語りだす奈良 ふたたび』『仏像に会う 53の仏像の写真と物語』(いずれもウェッジ)など。毎日新聞「奈良の風に吹かれて」、読売新聞「西山厚のフォトエッセー」、奈良テレビ「西山厚のならら塾」など、さまざまなメディアを通して、生きた言葉で書き、語る活動を続けている。オンライン講座やツイッターでも情報発信中。


記事・徳永祐巳子
「NPO法人奈良好き人のつどい」の会員として今回レポートを紹介させていただきました。私自身、昔から歴史は決して得意な方ではありませんが、奈良で仕事をしている限り避けては通れません。仕事や学びを通して、また年齢を重ねることで少しずつそのおもしろみが増してきている感じでしょうか。特に西山先生のお話は、それぞれの時代を生きた人々の想いに寄り添った内容も多く、私の中の点でしか見えていなかった年表が線で繋がり出しました。大変だった時代もいい時代も、ぜーんぶひっくるめて長い時間をかけて作り上げられてきた奈良が今ここにあります。さまざまな視点で繰り返しお話を聞くこと、知れば知るほどおもしろいとはまさにこのことだと実感しています。長い歴史のぶんだけ、時間をかけてゆっくりじんわりと奈良を感じていきたい、みなさんにもそんな体験をしていただければと願います。
会場は、観光客にも人気の「ホテル尾花」さん。検温、消毒などホテルマンのサポートのもと安全に開催できていること、本当に感謝しています。いつもありがとうございます。

最終更新日:2021/07/14

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