バラエティ豊かな食感と味がそろうパン屋さん
「あんぱん焼きたてです!」とスタッフの元気な声が天井の高い店内に響く。元興寺の北側、ならまち大通り沿いの「CONFECTION Artisanal Bread & Sweets」では、朝から続々とパンが焼き上がる。フランスや中国上海、台湾などでベーカリー経営や飲食店コンサルタントを経験してきた2人がタッグを組み、2020年11月にオープン。「一食として満足できるよう、小麦の味がしっかり感じられるパンを意識して作っています」とブーランジェ(パン職人)の本間寛紹さんは語る。
平日の取材時に並んでいたパンは全37種類。週末になるとライ麦の風味を楽しむパン・ド・セーグルが登場し、サンドイッチが豊富になるなど、さらに10~15種類も増えるのだとか。
店内に入るとまず目に留まるのが、高く積まれたハード系のパン。フランス小麦を使用したひろねっと(300円)というオリジナルのバゲットや、発酵手前のカリカリ食感が楽しめるリング状のくるみ(200円)など7種類ほど並ぶ。スパイスから手作りするカレーパン(280円)をはじめ、調理パンは具材まで自家製というこだわりぶり。油脂や砂糖を使わず、小麦本来の味を楽しめるチャバタもファンが多く、きざみ奈良漬け入りの奈良づけチーズ(220円)や、3種のチーズをたっぷり使用したトロワ・フロマージュ(280円)など様々なアレンジが楽しい。クリームパン(220円)や奈良県産のほうじ茶を使用したほうじ茶あんぱん(210円)といった菓子パンも充実している。ほかにも、タルト生地にアーモンドクリームが乗ったフランスの伝統菓子・アマンディーヌ(380円)などの焼き菓子も10種類ほど。豊富な品揃えを前に、ついついたくさん買ってしまいそうだ。
ショーケースの上には「もっちり」「さっくり」「しっとり」の3種類の生地で作り分けられた食パン(330円~440円)が並ぶ。「お客さまに『どんなパンが好きですか?』と尋ねると、海外では味を中心にこたえてくれるのに対して、日本では食感を中心にこたえてくれる人が多いです。毎日食べる食パンも、好みの食感を選んでもらえたら。かため・ふわふわ・もっちり・しょっぱい・あまい……などなど、ご希望にもぴったりのパンがあるような、間口の広いラインナップにしたいと日々試作を重ねています」と本間さん。
今夏からはエスプレッソマシンを導入し、アメリカーノ(400円)などのドリンクのテイクアウトも可能に。店から少し足をのばせば猿沢池のほとりにベンチがあるので、パンとコーヒーでひと息つくのもいい。
全てのパンが出そろうのは11時ごろ。早めのランチやまとめ買いを狙うならこの時間がおすすめ。どれにしようか迷ったら、好みや希望をスタッフに伝えてみよう。好みに合うパンやそれぞれの特徴を丁寧に教えてくれる。じっくり自分好みのパンを見つけてみて。
(記事・写真:金子ゆか)
CONFECTION Artisanal Bread & Sweets(コンフェクション アーティザナルブレッド&スイーツ)
住所:奈良県奈良市中院町3-1
営業時間:8:00〜17:30頃
定休日:水曜、不定休 ※インスタグラムをご確認ください
駐車場:なし
WEB:https://www.instagram.com/confection_naramachi/
最終更新日:2021/10/04