奈良、旅もくらしも

【連載】奈良で外遊びしてみました 『奈良マラソン2022』完走レポート naka

第8回 風光明媚でタフな難コースに挑む!
難易度 ★★★(上級)

文・写真/naka

コロナ対策を徹底し、今年も無事開催

2022年12月11日(日)「奈良マラソン2022」が開催されました。

今年も新型コロナウイルス感染拡大防止対策を行いながらの開催でしたが、昨年は中止された10kmの部門も復活、フルマラソンの定員も8,000人から10,000人へと増え(※コロナ禍以前は12,000人)、次第に通常の体制に戻りつつあります。

私自身(53歳・男性)はといえば、これまでも奈良マラソンには何度も参加してきました。それどころか「1年間ずっとこのレースを目標に調整している」といっても過言ではありません。

※昨年のレポートはこちらからご覧ください。
【連載】奈良で外遊びしてみました 「『奈良マラソン2021』完走レポート」

しかし、今年は大会40日ほど前に右脚が軽い肉離れになり、一番大事な時期にトレーニングができず、スタミナ面で不安を残したまま当日を迎えました。昨年もまったく同じ頃にギックリ腰をやってますので、やはり疲れが溜まる時期なんでしょう。

そんな事情もありまして、奈良マラソン2022も完全に満足できる内容ではありませんでした。しかし、大好きな奈良の街を懸命に走って、少なくともこの日の自分のベストは尽くしました。

レース中のしんどかった記憶なんて3日後にはすっかり消えていて、すでに「よし、来年も頑張ろう!」と決意を新たにしているほどです(笑)

おっさんが夢中で頑張った「奈良マラソン2022」の模様を、ランナー目線からご紹介します。

「奈良マラソン2022」主会場となるロート奈良鴻ノ池パーク(奈良市鴻ノ池運動公園) は、朝からたくさんのランナーが集まりました。ビッグイベント直前の静かな高揚感が満ちています。

とはいえ、完全にコロナ禍前に戻ったわけではなく、今年も感染症対策はしっかりと行われました。
入場の際には当日の体温や体調などの情報が求められますが、スマホアプリ「テレサ」を使用すると、バーコードでさっと読み込めるため、大きな混雑もなく流れはスムーズでした。

参加ランナーたちの手荷物預かり所。ものすごい数です。
奈良マラソンの大会運営にはたくさんのボランティアスタッフさんなどが関わってくださっています。ありがとうございます!

レース直前に記念写真を。
かぶっている帽子は大人気だった大会オフィシャルグッズ(※2022年は販売なし)をお借りしたもの。ゼッケンで見えませんが、Tシャツは10年前の「奈良マラソン2012」に参加していただいたものです。
なお、この日は最低気温6.4℃、最高気温15.7℃という暖かさで、曇り空で日差しも穏やか。私のような寒がりのおじさんランナーにはとても走りやすいベストコンディションでした。

景色は抜群!奈良の魅力あふれるコース設定

スタート待機地点では、ランナーは前後左右それぞれ1.0mの間隔をあけて並び、スタートラインを超えるまでその状態をキープして進みます。昨年が1.5m間隔でしたから、こんな点でも通常モードに近づいてきていることを実感します。

「奈良マラソン2022」がスタート!奈良の街を1万人を超えるランナーたちが埋め尽くします。なお、奈良マラソンのコースは、スタート直後は下り坂が多いので、飛ばし過ぎにご注意を。

(※以下、レース中の写真は、すべてコース脇の安全な場所から撮影しています。)

ロート奈良鴻ノ池パークをスタートして、大宮通りを西へ。平城宮跡を過ぎたところで折り返してくるのですが、早くも先頭ランナーとすれ違います。トップランナーたちのスピードにはいつも驚かされます。

平城宮跡歴史公園前の沿道からは古代衣装の皆さんの応援が。
コース脇には「朱雀門」や「復原遣唐使船」なども見られ、奈良マラソンの大きな魅力となっています。

コースは奈良公園へ。若草山を目指すように進みます。
毎回思うことですが、奈良の街中は驚くほど細かなアップダウンが連続しています。「下りで飛ばしすぎない」「上りで頑張りすぎない」などを意識したいところですが、周りに釣られてついついペースアップしがちです。初心者の方はとくにお気をつけください。

コースは奈良公園を離れて、国道169号線を南下します。このあたりまではまだまだ余裕。奈良マラソンの怖さはこの先に待ちかまえています。

楽しくもしんどいレース。目指せ、完走!

16km手前、窪之庄南交差点を東へ入ったあたりから山が近づいてきます。ここから先、さらに激しいアップダウンが続くことを知ってますので、ちょっと気が滅入ったりします(笑)

コースは天理市内へ。20kmを過ぎて、個性的な天理教関連の建物などを横目に進みます。天理市内のこうした風景も、他では見られない奈良マラソンならではの見どころですが、疲労がたまってきてそれを楽しむ余裕もなくなっているかも。

30km手前、激坂が連続してランナーたちの前に立ち塞がります。ただでさえレース後半の一番苦しい距離ですが、ここにこの坂はエグいです。体力と気力がガシガシ削られていきます。奈良マラソンが「関西トップクラスの難コース」と言われている所以です。

厳しい厳しいレース中、エイドステーションでいただける奈良名物の数々は大きな楽しみです。今年も柿もなか・ころもち・柿の葉寿司などが提供されていました。
マラソンの途中で食べる柿の葉寿司は、ほのかな酸味に体が目覚めるかのよう。疲れ果てたランナーたちの心と身体を癒やしてくれます!

レース後半はヘロヘロで、写真を撮っている余裕すらありませんが、沿道に鹿が現れたりして気を紛らわせてくれます。もうひと踏ん張り!

最後の最後、ロート奈良鴻ノ池パークへの上りがまたきつい!
ほんの数時間前、この坂をニコニコしながら元気に下ったばかりですが、ゴール直前に上り坂になってリベンジ(?)してきます。心が折れそうになりながらも「もうすぐ楽になれる!」と自分を励ましながら脚を前に運び続けます。

競技場に戻ってゴール目前、天平衣装の皆さんのお出迎えが!嬉しい!

「奈良マラソン2022」無事にゴールしました!
タイムは「4:09:51」。今回は4時間切り(サブフォー)が目標でしたが、最後まで足がもたず届きませんでした。最後まで頑張ったんですが、これが現状の私のベストですね。レース展開とか練習メニューとか、反省点は多々ありますので、来年に活かしたいと思います!

なお、この日は会場に来れなかったウチの奥さんは、奈良テレビさんとKCNさんの生中継で自宅観戦でした。ゼッケン番号を入力するとランナーの通過タイムや現在地などをスマホでチェックできるシステムなどもあって、リアルタイムで楽しめたそうです。便利な時代になりましたね!

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執筆者紹介

連載「奈良で外遊びしてみました」
文/naka

最終更新日:2022/12/29

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